★インストール方法(リソースの設定例)


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 05.31.1996 更新 (Ver 2.3b2)

 サイトの状況に合わせて MacAccountCall のリソースフォークを書きかえて頂く訳ですが、[ 'VDF1' ID : 1000 ] と [ 'VFD1' ID : 9000 ]のホスト情報がメインになります。

 以下のリソースは、[ 'VDF1' ] 中のリソースの指示により派生して作成されるリソースである事を念頭に置いて下さい。

 その他、書き換えるリソースは、
 があります。

 この解説書では例として、次のような構成のサイトを想定し、簡単な設定例を紹介いたします。

 このサイトでは、zodiac-zone と solar-zone がルータで繋がっており、それぞれのゾーンに、Leo と Earth という名前のファイルサーバが繋がっています。ファイルサーバ Leo は、zodiac-zone に所属する各ユーザのユーザ ID 名のプライベートボリュームと、ユーザがみんなで使う「Project 」という名前のボリュームを持っています。
 もう一台のファイルサーバ Earth には solar-zone に所属する各ユーザのプライベートボリュームがあり、その名前は、全て一律に「UserVolume 」という名前です。
 また、この図には書かれていませんが、このサイトの unix (SMTP) のメールホストは mail.stars.sky.unv であり、メールアドレスは foo@stars.sky.unv となっています。


★書きかえの手順

 以下に、リソースの書き換えの手順をざっと示します。
  1. プライベートボリュームをマウントするための情報の書き込み
  2. Secondary Host の持つボリュームをマウントするための情報の書き込み
  3. Eudora に関する設定の書き込み
  4. マウント成功時のアイコンとサウンドの編集
  5. その他のマウントするべきボリューム情報の書き込み
  6. 起動時に表示されるダイヤログの編集
  7. 各機能のスイッチの設定
  8. プリファレンスを移動させるアプリケーションの書き込み
 なお、この設定例におきましては、2、5、6、7、8の詳しい説明は行っておりませんので、別添の Resource Reference 、並びに Preference Mover Manual を参照して下さい。

  1. プライベートボリュームをマウントするための情報の書き込み
  2.          (PrimaryHosts の設定) ( 'VDF1' ID:1000 )

     まず、[ 'VDF1' ID : 1000 ] にユーザのプライベートボリュームがあるホスト(ファイルサーバ)の情報を書きます。
     このリソースは、起動時にユーザにどのホストのボリュームをマウントするかを決定してもらう時の選択肢であると同時に、そのホストの持つボリュームや、Eudora の設定が記述されたリソースがどこにあるかを示すためのリソースでもあります。
     このサイトでは、2つのファイルサーバ Leo と Earth がありますので、起動時にユーザに選択してもらう事になります。
    注意!!!
     ユーザのプライベートボリュームは、必ずこの 'VDF1' ID : 1000 のリソースにより、指示されていなければなりません。

    1. まずは、ResEdit 等を使って、MacAccountCall の [ 'VDF1' ID : 1000 ] リソースを開きます。
    2.  このリソースの ID : 1000に、認証ダイヤログの挙動の設定と、2つのホスト情報を書き込みます。
       ID : 1000 を開いて下さい。

       まず最初に認証ダイヤログの挙動の設定を行います。

       ウインドウの一番上には「True or False」のラジオボタンが3つあります。
       これらは取り敢えず上記のとおりに設定しておけば結構です。


       次に Leo に関する情報を記述します。
       (各フィールドの詳しい説明は、別ファイルの「リソースリファレンス」を参照して下さい)

       zone Name は、Leo が存在するゾーンの名前を書きます。この例では 'zodiac-zone' です。ここにカレントゾーンを示す '*' を書くことも出来ます。 xxx ID というフィールドは、別のリソースへのポインタともいえるものです。それぞれのリソース中の ID を示します。
       ここでは、

       をそれぞれ指定しています。
       「Next VDF1 ID」フィールドには、取り敢えず何も書かないで下さい。このフィールドはチェインを行う時のみ記入します。

       続いて、ホスト Earth に関する情報を記述します。「****」の部分をマウスで選択し、ResEditのResource メニューから、'Insert New Field(s)' を選んで、新しいフィールドを準備します。

       VDF3 ID に注目して下さい。VDF3 リソースでは Eudora の設定に関する情報が書き込まれているのですが、ここでも ID : 1000 を指定しています。これは、Leo の設定と同じ値です。ホストが異なっても、設定の内容が同じであればこの例のように、同じリソース ID を指示する事が出来ます。
       これは、VDF3 ID に限らず、ID を指示するフィールド全てに当てはまります。
       また、この例では、[ 'cicn' ]、[ 'snd ' ] の各フィールドはブランクになっています。この場合、デフォルトのアイコン・サウンドが使用される事になります。


       もし、登録するホストが多くなってポップアップメニューが見ずらい場合には、下の図のように HostName に '-' のみを書くと、区切り線になりますので必要に応じて設定します(ただしリソースは見にくくなりますが…)。
       '-' のみが HostName に書き込まれたレコードは、ポップアップメニューに線が入るだけで、その内容は一切無視されます(ポップアップメニューで選択されることが有り得ないので当然です)。


    3. 今度は、各ファイルサーバのボリュームに関する情報を [ 'VDF2' ] リソースに書き込みましょう。

    4.  ここで最初に指定されたボリュームが、各ユーザのプライベートボリュームになります。

       [ 'VDF2' ] リソースを開きます。


       リソースIDに注目して下さい。これらは、[ 'VDF1' ID1000 ] の中の VDF2 IDフィールドで指示されたものです。

       まず、Leoのボリューム情報を記述します。Leoのホスト情報( [ 'VDF1' ID: 1000 ] ) の' VDF2 ID' フィールドで、1000 を指示されたので、ID : 1000のリソースを作成します。

       Leo は、各ユーザ毎に用意された、ユーザ名のプライベートボリュームと、Leo 上のユーザ全員で共有する' Project ' ボリュームの2つを持ちます。Vol.Name フィールドで、' @ ' と書くと、ユーザ名( ID )に置き換えられます。
       1番目のフィールドには、必ずそのユーザのプライベートボリュームとなるボリューム名を記述します。( Eudora の”電子メールフォルダ”は、このボリュームの中に入ることになります)
       また、2番目以降のフィールドは、1番目のアカウントでマウント出来るボリューム名を列挙します。この2番目以降に記述されるボリュームは、必ず、マウントするためにユーザの ID とパスワードが必要なボリュームでなくてはなりません。ゲストでマウントするボリューム、或は他の ID やパスワードを必要とするボリュームは記述出来ません。別のアカウントが必要なボリュームについては、「チェイン」という方法でマウントすることが出来ます。この事につきましては、別添のリファレンスマニュアルを参照して下さい。
       ここでは2番目のフィールドには「Project 」と記入さしましたが、このボリュームは、マウントするのにプライベートボリュームのアカウントが必要なボリュームです。

       次に、Earth のボリューム情報です。Earthのホスト情報 ( [ ' VDF1 ' ID :1 000 ] )の ' VDF2 ID' フィールドで、1010 を指示されたので、ID : 1010 のリソースを作成します。

       Earthでは、各ユーザに対し ' MyVolume ' という名前のボリュームを持ちます。初めに書くボリュームに、共有ボリュームを書いてはいけません。あくまで、各ユーザ毎に用意されたボリューム名を書きます。

      注意!!!

       くどいようですが、ユーザのプライベートボリュームは必ず 'VDF2' リソースの一番始めに書き込まれていなければなりません。さらに、その 'VDF2' リソースは、必ず 'VDF1' ID : 1000 から呼び出されていなくてはなりません。
       つまり、ユーザのプライベートボリュームとなるボリュームは、'VDF1' ID : 1000 に登録されている、いずれかのホストから呼び出される 'VDF2' の一番始めのフィールドに書き込まれているボリュームとなります。それ以外のボリュームは全てこのマニュアルで言う所のプライベートボリュームにはなり得ません。



  3. Eudora を正しく動作させるための情報の書き込み
    1. Eudora に関する情報(主にメールの配送のための情報)を [ ' VDF3 ' ] リソースに書き込みます。

    2.  リソース ID に注目して下さい。これらは、[ 'VDF1' ID : 1000 ] の中のVDF3 ID フィールドで指示されたものです。

       このサイトでは、Leo のユーザも Earth のユーザも同じメールサーバを使うので、Eudora の設定も1つです。

    3. Eudora の設定フォルダと設定ファイルのパスに関する情報を [ ' FLNM ' ] リソースに書き込みます。
    4.  この 'FLNM' リソース ID は予約されていますので、ユーザが変更することは出来ません。
       このリソースは、ほとんどの場合、以下の通りで変更の必要はありません。
       各レコードに Eudora の設定ファイルの入っているフォルダ名と、設定ファイルのファイル名の組みを書き込みます。現在、上からフリーの Eudora-J、商品版の Eudora-Pro、英語版の Eudora のフォルダ名とファイル名が書き込まれています。


    5. MacAccoutCall の Eudora のセットアップルーチンを有効にする
    6.  また、Eudora の設定を行うために、' MtSw ' リソース ID : 1000 の「Use Eudora」のスイッチを「 True 」に設定しておく必要があります。

       この他の 'MtSw' リソースに含まれるスイッチ類に関しましては、取り合えずデフォルトのままで構いません。
       (詳しくは別添の Resource Reference を御参照下さい)

  4. スタートアップアイコンとサウンドの編集(任意)
  5.  アイコンとサウンドを [ ' cicn ' ] と [ ' snd ' ] リソースに書き込みます。

     Leoのプライベートボリュームをマウント出来た時に出力されるアイコンとサウンドです。これらのリソースIDは、[ ' VDF1 ID:1000 ] の中 ' cicn ' ID, ' snd ' ID フィールドでそれぞれ指示されたものです。また、ID:500とID : 600 は、デフォルトで用意されているものです。Earth では ' cicn ' ID,' snd ' IDの各リソースは無指定だったので、このデフォルトが使用されます。

  6. その他のマウントすべきボリュームの情報の書き込み
  7.  (Other Hosts の設定) ( ' VDF1' ID : 9000 )

     ユーザのプライベートボリューム以外で起動時に常にマウントしておきたいボリュームに関する情報を記述します。ここで指定できるのは、PrimaryHost の認証時に入力されたアカウントか、ゲストでマウント出来るボリュームに限られますが、たとえマウントに失敗しても処理を中断せずに記述された順にトライします。
     本来ならば存在しないはずのホストやボリューム、或は入力されたアカウントではマウントする事が許されないボリュームを記述しても差し支えありません。
      ' VDF1' ID : 9000 の書き方は、基本的には PrimaryHost と同じです。但し、一番はじめにある3つのスイッチと、' VDF3 ' のリソース ID や、アイコンやサウンド、Secondary Host へのチェイン(別添のリファレンス参照)等の設定は無視されます。

     取り敢えず、ここはデフォルトのままでも結構です。

  8. 起動時に表示されるユーザ認証ダイアログの編集
  9. [ 'DITL' ID:128 ]

     ユーザ ID とパスワード、及び、ホストを選択する時に表示されるダイアログ中のグラフィックの編集です。サイト毎に個性のあるものを作成して下さい。ここに、そのサイトでの注意事項などを書いてもよいでしょう。
     ResEditや他のグラフィックツールを駆使して、自由に編集します。書き換えることが出来るのは、基本的にはグラフィックの内容と各アイテムの場所です( ID : 128 以外の ' PICT ' リソースのすべてと、' CNTL ' ID : 128 のリソースの BoundsRect 等です。但し、CNTL リソースについては、意味を理解していることが前提です)。
     11番以下のアイテムナンバーは変更しないようにして下さい。 12番以降のアイテムは、ユーザが自由に番号を変更して構いません。
     (但し、この事を将来にわたって保証するものではありません)

  10. 各機能のスイッチの設定 [ ' MtSw ' ID:1000 ]
  11.  MacAccountCall の様々な動作をコントロールするための ' MtSw ' ID : 1000 のリソースのスイッチを設定します。Eudora を使用する設定になっていれば、ここでは取り敢えずOKです。
     詳しい説明は、別添のリファレンスを参照して下さい。

  12. その他の設定
  13.  各種のファイル名が ' STR ' リソースに書き込まれています。通常は変更する必要はないと思いますが、必要な場合は別添のリファレンスマニュアルを参考に書き換えて下さい。

  14. Eudora のインストール
  15.  Eudora の本体(エイリアスでも可)をシステムフォルダの中の起動項目フォルダにコピーします。ファイルネームも何でも構いません。

 以上で設定が完了しました。設定の終わった MacAccountCall と、 RASP を機能拡張フォルダにコピーすれば、インストール作業は終了です。
 動作を確認するため、再起動して見て下さい。

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